【確定申告】配当所得の有利な課税方式【選択可能】

お金の知恵袋

「配当金の申告ってどうすれば良いの?」
「特定口座だから確定申告しなくて良いよね?」

税って難しいですよね。

老後2,000万円問題が話題になってから、株式投資や投資信託での資産運用をはじめた人は多いです。その一方で、申告方法や節税対策への知識が備わっていません。

配当所得について、所得税と住民税で異なる課税方式を選べるのをご存じですか?

これを活用すれば、社会保障の負担軽減や節税効果が期待できます

ぜひ、知っておいてください。

そもそも確定申告は不要

ほとんどの公務員は、確定申告をする必要がありません。

給与所得者は年末調整で税務処理が完結するからです。

「農業や不動産などの副業収入がある」「医療費控除で還付が受ける」などの事情がなく、源泉徴収対象外の給与2,000万円超のでなければ、確定申告はしなくて良いとされています。

配当収入も確定申告をしないこと人ほとんど。

特定口座により所得税・住民税が源泉徴収されるため、そもそも税申告をする必要がありませんからね。ですから、上場株式等の配当所得については、総合課税分離課税・申告不要のいずれかを選択できるのはあまり知られていません。

しかし、公務員投資家のなかには、確定申告をすることで税金の負担が減る人もいるので注意です。

「申告しなくても良い」と「申告した方が良い」は全く違いますからね!

総合課税と分離課税と申告不要制度

総合課税とは、他の所得と合算して課税する方式です。税率は累進課税により、所得額に応じて変わります。低所得者ほど税率が低く、高所得者ほど税率が高くなるわけです。

分離課税とは、他の所得と合算せず、その所得にだけ独自の税率をかけて課税する方式です。たとえば、退職所得がこれにあたります。

申告不要制度とは、源泉徴収だけで済ませる制度です。配当所得は源泉分離課税のため、確定申告をしなくても税処理が完結します。

【2017年度税制改正】
改正前は、所得税と住民税は同じ課税方式で、所得税が申告分離課税なら住民税も申告分離課税でなければなりませんでした。しかし、税制改正により、所得税と住民税で異なる課税方式を選択できることになりました。これにより、配当所得の「節税対策」が誕生したのです。

結論:所得税は総合課税、住民税は申告不要にしましょう

節税する方法は簡単。所得税は総合課税、住民税は申告不要にすること。

なぜ所得税は総合課税で確定申告」「住民税は申告不要にすると節税できるのでしょうか。それは総合課税・分離課税の税率の差にあります。

総合課税を選択すると、累進課税制度により所得額に応じて税率が変わります。その一方で、分離課税を選択すると、税率は一律のまま。

上場株式等の配当所得の税率

多くの公務員(課税所得額900万円以下)が上場株式等の配当所得を受け取る場合の税率を、次のとおり、まとめました。

総合課税を選択

総合課税を選択すると、累進課税であっても税率が低くなります。

【課税所得額が330万円以下の人】
所得税:0%
住民税:7.2%

【課税所得額が330万円超~695万円以下の人】
所得税:10.21%
住民税:7.2%

【課税所得額が695万円超~900万円以下の人】
所得税:13.273%
住民税:7.2%

分離課税を選択

分離課税を選択すると、税率は一律です。
所得税:15.315%
住民税:5%

申告不要制度を選択

確定申告をせず、源泉徴収のままだと税率は一律です。
所得税:15.315%
住民税:5%

税率が小さい方を選びましょう

上記のとおり、所得税率は「総合課税<分離課税・申告不要」、住民税率は「総合課税>分離課税・申告不要」です。

つまり、より税率が小さい方を選べば税負担が減ることになります。

所得税では総合課税で確定申告、住民税では申告不要制度か分離課税を選択することで、節税できます。

住民税は分離課税ではなく「申告不要」にすべき

これまでの説明で、住民税は「総合課税>分離課税」としました。

ですが、ここで超重大な注意点。
住民税は分離課税を選択するのではなく、申告不要を選択してください。

配当所得は「申告をしない」という選択ができます。これを知らないまま申告をすると、社会保障の算出の基となる所得額に影響し、国民健康保険料や介護保険料が上がってしまいます。

住民税は申告不要といっても、何もしなくて良いわけではありません。各市区町村に所定の届出書を提出しましょう。所得税は総合課税を選択する確定申告書を提出し、住民税は申告不要の届出書を提出する、これで手続きは完了です。お忘れなく!

最後に

この申告不要制度でメリットがあるのは、課税所得額が900万円以下(給与所得者は1,200万円程度)の人だけです。

多くの公務員投資家はこれに該当するのではないでしょうか。

ただし、損益通算できる人はそっちを優先させた方が良いですから、注意してください。

投資に係る課税は、給与所得に係る課税よりも節税しやすいので、税知識についても深めていくと良いですよ!

この記事がみなさまの役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。