【高給取は本当?】地方公務員の生涯賃金を根拠に基づいて計算してみた【民間との差は?】

お金の知恵袋

「公務員の収入って本当に高いの?」
「地方公務員の生涯賃金(生涯年収)っていくらだろう?」

生涯賃金っていくらか気になりますよね。

 

公務員の給与は高い!って

みんな言ってるぞ

世間のイメージとは違って

給与に不満がある公務員も多いんだよ

 

公務員の収入はネットで検索すれば、簡単に調べることもできます。ですがそれは、あくまで平均であり、あなたに当てはまるとは限りません。

誰が計算したのかわからない根拠不明の数値に頼らずとも、公務員の賃金は条例や規則で定められているため、高い精度で計算することができます。

というわけで、私自身をモデルケースにして、生涯賃金を緻密に計算してみた結果を報告します。

 

将来のライフプランを考える上で、生涯で得られる給料を知るとこはとても重要です。

特に公務員の将来に不安がある人は、最後までお付き合いください。

公務員の賃金は法令で定められている

前記したとおり、公務員の賃金(給与・賞与・手当・退職金等)は条例や規則で定められています

基本給は現在の級数/号数に基づいて支給されますし、次の級数/号数がいくらになるのかも、明確に記載されています。賞与も「〇.〇〇ヶ月分」の支給割合と人事評価倍率によって決定します。

そして退職金は、基本給に勤続年数に応じた支給率を乗じ、調整額を足すと計算できますよ。

生涯賃金(生涯年収)を計算してみた

では、実際に入庁~退職までの生涯賃金を計算してみます。算出根拠は私が勤務する自治体の法令に基づくものです。

モデルケースの説明

【入庁まで】
23歳 大学新卒で民間就職
30歳 市役所(政令指定都市ではない)へ転職

【ライフプラン】
30歳 結婚&アパート暮らし(住居手当あり)
32歳 第一子誕生(住居手当+扶養手当あり)
35歳 第二子誕生(住居手当+扶養手当あり)
37歳 マイホーム購入(扶養手当あり)
60歳 定年退職

【出世ペース】
主事(30歳)→主任(37歳)→係長(46歳)→次長(51歳)→課長(56歳)→退職(60歳)

はい、このモデルは私ですよー♪

・前職経験7年間→現職6年目の給与額に換算でした
・入庁6年間は主事→主任への昇格はありません

・課長までは昇格させてください

年齢別の年収(生涯賃金の内訳)

年次ごとに年収を計算しました。前職分は誤差の範囲内だと思います。
※4月~翌3月での年収
※各種手当(通勤手当を除く)は年収に加算
※残業代は年間25万円を想定(1~2年目は実績50万円)

前職(参考)

・23歳:2,168,500円
・24歳:3,066,100円
・25歳:3,236,600円
・26歳:3,479,400円
・27歳:3,817,000円
・28歳:3,744,000円
・29歳:2,808,300円(11月退職)
・退職金:500,000円

主事

【主事(下級)】
・1年目(30歳):【212,600円(基本給)+27,000円(住居手当)】×9ヶ月+【216,300(基本給)+27,000円(住居手当)】×3ヶ月+【139,000(前期賞与)+463,000円(後期賞与)】+500,000円(時間外手当)=3,988,300円

【主事(上級)】
・2年目(31歳):【223,200円(基本給)+28,000円(住居手当)】×12ヶ月+【495,000円(前期賞与)+484,000円(後期賞与/引下実施)】+500,000円(時間外手当)=4,493,400円
・3年目(32歳):【231,200円(基本給)+28,000円(住居手当)+10,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【520,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=4,520,400円
・4年目(33歳):【236,900円(基本給)+28,000円(住居手当)+10,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【533,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=4,614,800円
・5年目(34歳):【242,900円(基本給)+28,000円(住居手当)+10,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【546,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=4,712,800円
・6年目(35歳):【248,900円(基本給)+28,000円(住居手当)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【560,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=4,932,800円
・7年目(36歳):【255,000円(基本給)+28,000円(住居手当)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【574,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=5,034,000円

主任

【主任】
・8年目(37歳):【314,300円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【742,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=5,745,600円
・9年目(38歳):【320,500円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【757,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=5,850,000円
・10年目(39歳):【324,800円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【767,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=5,921,600円
・11年目(40歳):【328,200円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【775,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=5,978,400円
・12年目(41歳):【330,900円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【781,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,022,800円
・13年目(42歳):【333,500円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【787,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,066,000円
・14年目(43歳):【335,500円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【792,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,100,000円
・15年目(44歳):【337,300円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【796,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,129,600円
・16年目(45歳):【339,100円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【801,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,161,200円

係長

【係長】
・17年目(46歳):【371,200円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【918,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,780,400円
・18年目(47歳):【373,400円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【924,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,818,800円
・19年目(48歳):【375,400円(基本給)+20,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【929,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,852,800円
・20年目(49歳):【377,300円(基本給)+25,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【933,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,943,600円
・21年目(50歳):【379,000円(基本給)+25,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【938,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=6,974,000円

次長

【次長】
・22年目(51歳):【387,800円(基本給)+25,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【959,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=7,121,600円
・23年目(52歳):【389,200円(基本給)+30,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【963,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=7,206,400円
・24年目(53歳):【390,300円(基本給)+30,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【966,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=7,225,600円
・25年目(54歳):【391,300円(基本給)+30,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【968,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=7,241,600円
・26年目(55歳):【392,300円(基本給)+15,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【970,000円(賞与)】×2+250,000円(時間外手当)=7,077,600円

課長

【課長】
・27年目(56歳):【402,000円(基本給)+46,200円(管理職手当)+15,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【1,040,000円(賞与)】×2=7,638,400円
・28年目(57歳):【403,200円(基本給)+46,200円(管理職手当)+15,000円(扶養手当)】×12ヶ月+【1,043,000円(賞与)】×2=7,658,800円
・29年目(58歳):【404,400円(基本給)+46,200円(管理職手当)】×12ヶ月+【1,046,000円(賞与)】×2=7,499,200円
・30年目(59歳):【405,600円(基本給)+46,200円(管理職手当)】×12ヶ月+【1,049,000円(賞与)】×2=7,519,600円
・31年目(60歳):【406,700円(基本給)+46,200円(管理職手当)】×12ヶ月+【1,052,000円(賞与)】×2=7,538,800円

定年退職

【定年退職】
・退職手当:【406,700×50.55(基本額)】+【43,350円×60ヶ月(調整額)】=23,159,600円

再任用(任意)

【再任用】
・各年:【187,700円(基礎額)】×12ヶ月+【220,000円(賞与)】×2=2,692,400円

結果発表

前職分(23~29歳):22,819,900円 ※参考
公務員(30~60歳):194,368,900円
退職金:23,159,600円

以上の3つを合計
生涯賃金=240,348,400円

※5年間再任用職員となった場合
2,692,400×5年=13,462,000円を加算
生涯賃金=253,810,400円

真面目に計算した結果、地方公務員の生涯賃金は2億4,000万円でした。

こんなツイートをしました


たくさんの回答をいただき、いつもありがとうございます。

アンケートによると2億円未満が多数に対して、実際は2億円半ばであり、認識とは差があるように感じます。公務員の生涯賃金は想像以上に多かったと言えるのかもしれません。

さらに仕事熱心な方であれば、昇格によって生涯年収が上がるでしょう。

【おまけ】民間企業の生涯年収(2020年)

地方公務員の生涯賃金が2億4~5,000万円だとわかったところで、民間企業はどうでしょうか。

以下、東洋経済の生涯給料「全国トップ500社」ランキング最新版から抜粋。

対象としたのは『会社四季報』に掲載している上場企業約3700社のうち、単体の従業員数が10人に満たない場合や、平均賃金の発表がない企業などを除いた3218社。
対象企業の平均生涯給料は2億2613万円。

生涯給料トップ500社【全国版】
1位 M&Aキャピタルパートナーズ 13億4,379万円

500位 NECキャピタルソリューション 2億7,212万円

全国の民間企業と比較して、地方公務員の給料は高いと言えます。
しかし、トップ500社にはランクインできず、上位企業との差は歴然です。

世間で「公務員の給与は高い」と言われる一方で、本人たちは「公務員の給与は低い」と転職する理由がここにあるのかもしれません。

最後に

公務員の賃金は世間が言うほど高くもなく、自分で思うほど低くもありません。

良くも悪くも、平均的な水準です。

だからこそ「自分の能力ならもっと稼げるはず!」という人には、物足りない水準でしょう。民間企業トップ500社の足元にすら及ばない金額なわけですからね。能力のある人が民間へ転職するのも頷けます。

ただし、転職だけが手段ではありません。副収入でこの差を補うのもひとつです。

これを機に、将来のマネープランを考えてみてください。

私はもう転職しません!

公務員の予測できる給料は魅力的です♪

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
この記事がみなさまの役に立てば嬉しいです。